こんにちわ。firestorage技術担当の長男 太郎です。
現在、firestorageで新たなサービスを開始するにあたり現状のシャーシでは対応できない為
新たなシャーシを開発しておりますのでその過程を公開させて頂こうと思います。
目指すスペックは以下になります。
・4UにマザーとHDDを収める
・1つのシャーシに出来るだけ多くのHDDを搭載する
・なるべく汎用パーツを使用する
まず、ケースですが4Uで最大詰めるケースで入手しやすいケースは
supermicro製の[ SC847E16-R1400LPB ] ではないでしょうか?
前面に24台、背面に12台の合計36台詰めますが
価格が16万円ほどしますので、選択肢には入りませんでした。
と思ったら、45台入るケースもあるんですね
ストレージ拡張ユニット S1030 |
お値段は247,800円で、拡張ユニットなのでマザーは搭載出来ない様です。
あと、60台入る製品も存在する様です
http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/20110510_444444.html
スペックは以下で、とても気軽に試せるものではありません。
E60X(3TB SATA HDD×60、デュアルエクスパンダー)が1517万2500円。
ちなみに3Tx60台=180Tb、180Tb x 1024Gb = 184320Gb 1Gバイトの単価が約82円になります
やはり、自作の経験を生かして、まずは40台を目標に検証用の試験台を作成しました。
サイズは今まで使っていたハーフサイズではなく、
1枚のシャーシでの利用を考えています。
試験台ですのでHDD搭載部分になります。
HDD設置スペースを考えると立てて置くのが理想という結論に至りました。
立てて設置した場合、最大で15台が4列ほど設置可能です。つまり、60台設置可能なのですが、
そうするとHDD間の隙間がなく、HDDが冷却できずに故障のリスクが高くなってしまう為、
HDD間を10mmはスペースを取れるように設計した結果、40台になりました。
前回ご紹介したHDDコネクタ(SATAインターフェース変換)を利用し、
コネクタ面を下にする事により上から交換可能にしました。
配線はHDDコネクタより下で行う形をとりました。
試験台 設計図 |
実際に試作したのがこちらです。
試験台 |
重量に耐える為に2mm厚の鉄板で作成したのですが、
とても重いです…次からは1.5mm厚に変更する事にしました。
あと、板金屋さんの開けた穴が数カ所間違ってました(汗)
HDD40台のSATA接続を可能にする為にポートマルチプライヤーを利用します。
5ポートのポートマルチプライヤーですので、8台使用します。
SATA2 Port Multiplier 5-Port with Raid(SY-PCI40037) |
ポートマルチプライヤーからの接続を以下のカードで行います。
Syba PCI Express SATA II 4 x Ports RAID Controller Card SY-PEX40008 |
現在使用しているサーバーはPCI-Eスロットが3つありますので
SY-PEX40008を1枚で4ポート、SATA2I2-PCIEを2枚で4ポート、合計8ポートで
ポートマルチプライヤカードは5つまでのHDDを分岐できますので
これで40台HDDを稼働出来る計算になります。
実際にHDD40台の接続を試し、問題なければ次のステップへ進んでいこうと思います。